2025.03/29 低視聴率の朝ドラ
俳優の橋本環奈がヒロインを演じるNHK連続テレビ小説「おむすび」は、3月28日に最終回だった。歴代最低視聴率とのことでニュースになっている。いろいろな人がその原因を語っているが、共通しているのがギャルを扱ったことで視聴者とのずれが生じた点である。
当方はギャルを扱わなくても今回の朝ドラのシナリオあるいは演出では視聴率が低かっただろうと思っている。低視聴率の原因は単純で、大事件を扱っていながら、その解釈が薄っぺらいのである。
分かり易く、と軽薄とは異なる。例えばコロナ禍の扱いについて、せっかく病院が舞台でありながら、コロナ禍の理不尽さが伝わってこない。コロナ禍の初期にあいついで大物芸能人が亡くなり、そのご家族の素顔を知ることになった。
そして、日本中がコロナ禍と団結して戦ったのである。その結果世界中がピークの時でも日本では感染者数が少なかったのである。それがドラマでは全然扱われていなかった。病院の大変さも皮相的だった。いわゆる優等生が簡単に状況報告しているような描写である。
二つの大地震の描き方も同様で、そこには感動の余地さえない。多くの記事で問題とされているギャルも今一つ深堀りに欠けていた。何故ギャル文化が日本中を席巻したのか、作者は考察をしたのだろうか。
日本のギャルは、Kawaiiへ進化する前の文化である。ギャル文化はドラマが描いていたような、決して一部のはみ出したJKだけの風俗ではなかった。それを支持しサポートしたおっさんたちもいたのだ。そして文化となったのである。
この描き方も下手だった。その下手さが、また、ドラマをつまらなくしていた。ギャルとおっさんの関係は、ドラマで描かれたような美しい関係など無かったのである。
こうした現代の歪んだ文化について作者は深く考察を加えたうえで作品を描いたのかどうか疑問が残る。「おむすび」全体が塩味も不十分な形だけの「おにぎり」になっていたようなドラマだったように思う。
年末の国際展示場の賑わいや、秋葉原の変貌は、科学では理解しにくい現象である。AKB48は登場以来3年鳴かず飛ばずだったが、AIブームと同様に20年間進化し続けて芸能界の1潮流となった。
第三次AIブームは過去2回のブーム同様に終わるかと思っていたら、生成系AIの登場で20年もブームとなった。AKBも同様に坂グループはじめ多くの亜種の登場で現在に至る。
現象を科学的に説明できなくても技術を人類が進化させることができたのは、ギャルをKwaiiまで進化させたような、科学とは異なる知の力である。作者はまずKawaii文化から勉強する必要がある。
そして一番の問題は、このようなレベルの低い作品を朝ドラとして採用したNHKの責任がある。世の中には、もっと朝ドラとしてふさわしい作品なり、その作者がいるはずである。
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