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2025.07/11 ホスファゼン固体電解質

Li二次電池の固体電解質は、10-1000Ωcm程度の導電性があり、現在実用化されつつある。かつて,ホスフォリルトリアミドやホスファゼン固体電解質を学生時代に検討し、ゴム会社に入社後その材料の導電性について評価した経験がある。


その結果は、論文発表され、当方の学位論文に成果が記載されている。しかし、世間で注目されたホスファゼン固体電解質は、当方が検討したホスファゼン固体電解質と少し異なり、ホスファゼンポリマーの固体電解質である。


当方の検討したのは、環状ホスファゼンの側鎖基に芳香環をつけ、それをスルフォン化した化合物である。水素をLiイオンにイオン交換可能で、実際にイオン交換した場合の電気特性も測定している。


最良と思われる構造をもったホスファゼン化合物では、1000Ωcm程度のプロトン導電体で、これをイオン交換したLi電解質では、1000Ωcm程度の体積固有抵抗を示した。


当時は、今ほど知識が豊富ではなかったので、研究をそこで辞めているが、改めて過去の研究を見てみると、ホスファゼンポリマーとしていない点がメリットになり、100倍程度導電性を改良可能ではないかと思うようになった。


ちなみに体積固有抵抗の逆数が導電率となるが、昔は1000Ω㎝程度であると導電率で表現するのが恥ずかしい、と言われていた時代である。

カテゴリー : 一般 電気/電子材料 高分子

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