活動報告

新着記事

カテゴリー

キーワード検索

2025.07/25 高分子の品質管理で重要なパラメータ

高分子成形体の品質管理で重要なパラメーターを一つあげよ、と言われたら密度と応えたい。


成形体の用途により、かわるだろう、というツッコミがあったとしても、密度は上位2番目までには入る。フィルムであれば、密度に代わりフィルムの厚みでも良いかもしれない。


とにかく密度は重要である。高分子の自由体積部分を制御することが難しい、というのがその理由だが、高分子の球晶さえもその密度がばらついていることを知ると、ますます密度の重要性が高まる。


物質の結晶は、物質の密度を決める重要な因子であるが、高分子の結晶は、アモルファス部分をその構造に含む球晶であり、密度が多少ばらつく。


ところが、高分子のアモルファス部分(非晶部分)には、部分自由体積と呼ばれる構造があり、その構造の量の影響を受けて密度がばらつく。


密度がばらつけば、密度と相関する弾性率や誘電率がばらつく。光磁気機能を要求される分野では、誘電率が関わるので、その機能が密度のばらつきに影響さればらつく。


弾性率は、引張強度や衝撃強度にも影響を与えるので、同様に密度のばらつきの影響を受ける。またケミカルアタックも注意深い実験を行うと密度依存性を見出すことができる。


さらには、物質の変形も密度の影響を受けるのだが、これが意外と知られていない。昨年燃料ポンプのエンペラーの不良でリコールを大量に出した会社があるが、その自動車会社のホームページには密度管理できていなかったことが書かれていた。


実は密度がこのように影響することは50年以上前から知られていたのだが、軽視する技術者が多かった。PETフィルムでも厚みを軽視していたりした状態を見て目が点になった。

カテゴリー : 一般

pagetop