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2025.09/16 ホスファゼン

1970年代に基礎研究が完成したホスファゼンは、無機ベンゼンとも呼ばれているP=N骨格の3量体環状化合物を中心にした環状化合物の総称である。


ファイアーストーンによりPNF200という商品名で1970年末にエラストマーが販売されたが、このポリマーを合成するためには高純度の3量体環化合物が必要である。


合成ルートは様々あるが、不純物として生成する4量体を少なくするルートが開発され、1980年代にはホスファゼンに関する研究がブームとなった。


リン系化合物なので、難燃剤としての実用化研究が盛んになったが、ホスファゼン変性ポリウレタンフォームはその先鞭をつけるものだった。日本化学会などで発表されたが、世界初の技術でありながらゴム会社では始末書扱いの情けない結果となっている。


ホスファゼンを研究したのは、大学院を修了し卒業するまでの20日間である。大抵の学生は卒業旅行はじめ遊んでいたが、当方は大学の許可を得て20日間研究し、論文2報書いている。

カテゴリー : 一般

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