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2025.09/17 ホスファゼンのアミノ化

ポリウレタンをホスファゼンで変性するときに、ホスファゼンの官能基のデザインが重要である。イソシアネート基と反応させる時には、アミノ基の導入が有利である。


ホスファゼンをアミノ化するには、アンモニアを用いる。面白いのは常圧でアンモニアとホスファゼンを反応させると、アンモニア2分子のみと反応する。


しかも、同一のリン原子上に2分子のアンモニアが反応し、常圧ではそれ以上反応は進行しない。アンモニアガスの圧力を高めると、すなわち反応をオートクレーブ中で行うと、ホスファゼンのすべての塩素原子がアンモニアに置換され、6モルのアミノ基がホスファゼン1分子に導入される。


ゆえに、イソシアネート基との反応を前提としたときに、ホスファゼンのこの性質は便利である。すなわち、ホスファゼン1分子に2モルのアミノ基を導入したいならば、ホスファゼンを溶解した反応液にアンモニア水を所定量添加し、高速攪拌するだけで簡単にホスファゼンにアミノ基を導入できる。


残った未反応の塩素は、求核試薬で置換する。コストを考えるなら、ナトリウムフェノキシドを用いればよい。これも簡単に塩素を置換でき、低コストでイソシアネートを化学修飾できる試薬を合成可能である。

カテゴリー : 高分子

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