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2025.11/21 始末書オブジェクト

毎朝出勤すると、「始末書を書けたか」と上司に問われ、草案を見せると、「これではだめだ」と言われ、図書室に籠る。このような毎日だった。


それでも金曜日まで頑張った。周囲はそのメンタルの強さを褒めたが、本来は指導社員が手伝うべきなのに、指導社員は「私は関係ない、あなたが提案したのだから」という。係長に相当する方は、「適当にまとめればいいよ」と言ってくれるが、具体的な内容は言われない。


当方が草案を書いた特許では、この係長が筆頭で、主任研究員、指導社員と続き、アイデアを出し、特許の草案まで書いた当方が末席である。しかし、始末書は、当方が筆頭で後に誰も名前が続かない。


始末書オブジェクトのプロパティとしてこれはおかしいのである。最初に主任研究員とオブジェクト指向で議論したのはこの点である。主任研究員曰く、「技術を提案したのは君であり、処方を完成させたのも君、工場実験を成功させたのも君だから、始末書は君一人の名前だ」という。


このようなプロパティであれば、始末書のふるまい、すなわち内容の責任は、当方になるのではないかと説明したら、主任研究員は、工場試作を行った当方の責任だという。

始末書オブジェクトのメソッドとして、係長職の方が起案し、主任研究員が承認して、後工程と調整した結果、工場試作が行われたのではないか、と問うたところ、事務手続きはそうだが、工場試作を行ったのは当方である、と主任研究員は主張している。


図書室で、オブジェクト指向の論文を読みながら、帰宅する時間になると、上司と始末書オブジェクトについて議論している。その結果、この主任研究員が何か隠蔽化していることに気がついた。


また、主任研究員自身が始末書の内容をどうしたらよいのか困っているふるまいに気がついた。オブジェクトのふるまいに着目し、そのプロパティとメソッドを組み立ててゆくのがオブジェクト指向の問題解決法である。


詳細は弊社で公開している著書「科学を超えて:オブジェクト指向とAIで拓く技術」でご覧ください。アマゾンの電子書籍として販売しております。始末書騒動が無ければオブジェクト指向に出会わなかったと思い出しています。

カテゴリー : 一般

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