2012.11/21 鳩山氏不出馬の衝撃
鳩山氏が次期衆議院選挙に不出馬の意向を固めたという。民主党の公認申請書が原因だが、民主党を離党するわけでもなく、民主党に残り衆議院選挙に不出馬というのは大人の選択ではなく、気持ちは分かるが中途半端な意思決定と感じました。どうせならば2010年に首相退陣の折、次期衆院選不出馬を表明したときに撤回しなければ、スジが通ったように思います。
TPPに反対の意思を持ちながら民主党の方針がTPP賛成になったことで衆院選不出馬、民主党に愛着があります、と言ってみたところで仕方がないことです。民主党は政権交代プロジェクトとしては成功しましたが、政権運営には大失敗し、国民を不幸のどん底に落としました。しかし、日本のあるべき姿を創るプロジェクトチームとして新たに発足しようとしているのです。民主党の結党時と今の民主党は違うのです。また民主党はそこを明確に打ち出さなければ、国民の信頼が得られず一人も当選できない事態になるかと思います。そのような党の動きの中で組織に迷惑をかけない選択をしなければいけないお立場と思います。
ゆえに鳩山氏が選択しなければならない道は、大人の選択としてTPP賛成を表明し、衆院選に出馬するのか、あるいはそうでないならば引退するのか、新党を結成するのか、せいぜい参議院に鞍替えするので見送ると発言するのか、いずれかしか無いと思います。お気持ちは分かりますが、自分の意に沿わないから衆議院不出馬宣言はあまりにも大人げない表現と思いました。
鳩山氏と同様の選択を38歳の時にしなければなりませんでした。会社内でFDを壊されるという事件が起きた時です。2枚まで我慢しました。しかし3枚目を犯人から明らかに犯人がやっていると示す壊し方、すなわち犯人しか扱うことのできないFDをベタコピーされるという嫌がらせを受けました。会議の席で訴えてしまいました。解決の仕方がまずかったのですが、犯人から謝罪の言葉は聞かれず、会社も事件が無かったこととする方向へ動き出したため、会社を辞めることにいたしました。入社時の会社の風土を愛していましたが、少しずつその風土が悪い方向へ変質していることに気がつきました。大人の対応をするならば会社に残って半導体用高純度SiCのテーマを推進する道がありましたが、真摯に考えれば、会社を辞める道が正しい選択と考えました。
高純度SiCの半導体事業をS社とJVとして立ち上げた、まさにこれからその会社における自分の未来が開けるという時の20年以上前の出来事です。会社間の契約がまとまり、S社の担当者Kさんには理由も言えずご迷惑をおかけしましたが、会社を去る決断をいたしました。その数年後、その会社では社長室乱入切腹事件が起き新聞沙汰になりました。そこまで至って会社の風土が元に戻り始めたそうですが、組織と個人の関わりは、その組織に自分がどのように貢献できるのかを真摯に考え、進退を決断する必要があります。組織も個人も生き物であり、過ちは起こします。それ故に決断する節目は真摯に組織も個人も道を選択しなければいけません。
カテゴリー : 一般
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