2024.05/27 情報化時代の輪廻
FortrunとかBASICなど、かつて手続き型言語の問題解決のため、あるいはプログラムの生産性を上げるためオブジェクト指向言語が登場した。
1990年代の日本はバブルがはじけたが、このころタグチメソッドの普及が日本で始まっただけでなく、オブジェクト指向の登場というソフトウェアー業界にも大きな変革があった。
Cは、その橋渡しになった言語で、今改めてC言語を見ると、ものすごい柔軟性のある言語であったことに驚く。すなわち、今後も登場するかもしれない新しいソフトウェアーパラダイムをCなら実現できるかもしれない、と思われるからだ。
なにを言っているのかというと、最初の最も普及したオブジェクト指向言語はC++であり、そのコンパイラーは、一段階目でCのコードを吐き出し、二段階目のコンパイルで機械語となる仕組みで、これはCでオブジェクト指向のプログラミングができたことを意味している。
オブジェクト指向は、それまでデータとアルゴリズムを別々に扱ってきたパラダイムをオブジェクトとして一つにまとめた、画期的概念である。
ところが、この数年データ指向プログラミングが言われ始めた。これは何かというとデータとコードをわけてプログラミングしましょう、というパラダイムである。DOAとかDOPとかはこの意味である。
このように説明すると、昔のFORTRUNに戻ったのかと錯覚するが、オブジェクト指向のプログラミング環境でそのようにプログラムしましょうという単なる提案である。
そのようなことならば、当方は昔から実施していた。すなわち、DOPとはオブジェクト指向のパラダイムにおいてどのようにオブジェクトを設計するのかという問題であり、実験データを解析してきた当方にとって、データだけのオブジェクトとそのデータを加工するオブジェクトは分離しておいた方が使い勝手が良かった。
プログラムユーザーがプログラミングすれば、当たり前のように気がつくパラダイムである。またそのパラダイムは、かつての手続き型言語でも取り入れることが可能、というよりも、そうしないと分かりにくいプログラムとなるので、当方はそのようにプログラミングしていた。
情報化時代に門外漢は取り残されたように感じたりするが、このような輪廻に気がつくと、情報化時代を牽引している人たちも未来を見通して開発をやっているわけではないことに気がつく。
新パラダイムの発明とその普及は、パラダイム発明者を競争有利に導く。日本はアメリカにやられっぱなしだが、情報技術における輪廻に気がつけば、新たなパラダイムで一気に先回りができそうに思う。
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