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2024.08/18 コンピューターで問題を解く(4)

パーコレーションという現象は、数式で議論すると難解だが、コンピューターの中に立方体を創り出し、その中で微粒子がランダムに分散する様子をアルゴリズムで創り出すと、パーコレーションの過程を可視化できるので理解しやすい。


新入社員の時に指導社員からパーコレーションについて指導を受けた。当時学会でも複合則で議論されていた時代である。数学界ではパーコレーションという現象について結論が出ていた。


スタウファーのパーコレーションに関する教科書が発表されたのは1985年であり、その難解な教科書は今埃をかぶっている。Lattice Cでパーコレーションのプログラムを作ったのは1987年で、スタウファーの教科書を参考にしている。


もう少し気の利いたアルゴリズムを考えているときに、実際に立方体の中で粒子を分散させて計算する方法を思いついた。SiCセラミックスヒーターを開発した時で、微粒子を導電体にしてそれが分散した立方体の電気特性を測れば、パーコレーションを表現できる。


その後電気粘性流体を担当させられたりして、プログラムが完成したのは、写真会社へ転職してからである。どこに時間がかかったのかというと乱数の生成である。


コンピューターの乱数は疑似乱数であり、規則正しく乱数が出てくる。冗談を書いているのではない。乱数を計算するアルゴリズムに沿って乱数が出てくるのだ。ゆえに乱数の数列はいつも等しい。


ある目的には大変ありがたい特徴だが、ランダムに分散させたい時には、この乱数では困る。そこで乱数の発生の仕方をいろいろ調べたら、コンピューターのタイマーを使用する方法などいろいろあった。やはり、コンピューターにおける乱数の発生には誰もが苦労しているようだ。

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