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2024.08/19 コンピューターで問題を解く(5)

一辺が100個の立方体、すなわち100x100x100個の立方体の任意の一個に導電性粒子を放り込む。順次導電性粒子を乱数に従って立方体の1個に放り込み、その都度導電性粒子の体積分率と抵抗の関係を求めると、パーコレーションの曲線が得られる。


写真会社に転職してうまく動くプログラムが完成した。当時まだMS-DOSの時代であり、会社では一人1台パソコンが割り当てられていなかったので、1時間プログラムを動かしているとコンピューターの管理者に叱られた。


仕方がないのでエプソン互換機を購入し、それでパーコレーションのシミュレーションを行っていた。このアルゴリズムが面白いのは、微粒子がクラスターを生成した状態で、さらにパーコレーションを誘起するプログラムへ容易に発展させられることである。


当時日本化学会でこのプログラムを発表し、比較データとして酸化第二スズゾルのパーコレーション転移の様子を用いている。


その後、2005年に単身赴任し、PPS/6ナイロン/カーボンの配合でパーコレーションが安定化された半導体無端ベルトの材料設計を行う時にもこのシミュレーターは使われた。Wパーコレーションのシミュレーションとなったが、カオス混合による威力が示された実験結果をうまく説明できた。

カテゴリー : 一般

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