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2024.10/01 技術分野における日本の問題

日本は、科学偏重国家である。国家だけでなく民間でも「科学」を看板にするので科学偏重となる。たしかに、科学により産業革命は加速した。それは科学により生み出された形式知が唯一のものであり、誰でもその成果を享受できたからである。


しかし、科学誕生以前にも技術開発を推進した思考方法が存在している。それが、蒸気機関を生み出したのだ。この事実を真摯に捉えれば、非科学の方法を全否定する必要はない。


モノが生み出されれば、それを正しく評価する姿勢が重要である。学会も科学だけでなく非科学を議論できるようにすべきだが、マテリアルインフォマティクスは、せっかくのその機会を活かせないでいる。


日本人は何故非科学を嫌うのか。技術を前面に出している日産自動車は、いつの間にかトヨタとの競争に敗れ2位以下になっていた。エネルギー保存則に従えば、eパワーは、トヨタのハイブリッド方式に燃費で勝てない。


これは科学的に明らかだが、実際に都内を走ってみるとトヨタのハイブリッド方式と比較してもそん色はない結果となる。それだけではない。最近のトヨタのハイブリッド車はeパワーに近づく味付けがなされている。


自動車の「走り」の機能を味わいも含め比較すると、非科学的となるがeパワーに軍配が上がる。手短にはオーラニスモに乗ってみればわかる。FFと4駆では、少し味わいが異なるが、久しぶりにワクワクする大衆車に出会えた気分になる。


「技術の日産」というフレーズを子供のころから聞いてきて、日本の問題に気がついた。科学にとらわれず、技術開発に取り組む企業は日産だけか?

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面白いのは、最近トヨタはRAV4のハイブリッド車を300Hp越えで発売した。ただし北米である。日本では未発売だが、0-100加速は、オーラニスモを越える可能性が高いが、価格は2倍であり、レクサスと変わらない価格帯である。

電動車分野で馬力競争が始まったようだが、価格を基準で予想すると、日産に軍配があがる。eパワーのほうが、ハイブリッド方式よりも圧倒的にコストが安くなる可能性がある。

キックスのモデルチェンジでは、300万円台の価格でRAV4に負けない動力を搭載してくるのかもしれない。かつて、「100ccの余裕」でトヨタと日産の大衆車開発競争が始まった。

あの頃を再現するような開発競争が電動車で行われれば、日本の経済状態が復活するような予感がする。技術の日産による新車攻勢に期待したい。

カテゴリー : 一般

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