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2016.04/19 カレーライスの面白さ(2)

ビーフカレーは、肉に高級な和牛を用いるとどのようなルーを用いても文句なくおいしいカレーができる。これでは面白くないと思い、スーパーマーケットでよく安売りされるバーモントカレー中辛を使い、おいしいカレーができないか1年ほど研究してきた。
 
バーモントカレー中辛は安い時には12皿分のルーが90円台で売られている。ビックリするほど安い。このバーモントカレー中辛を用いて松阪牛でカレーライスを作った時の感動が得られないか、鋭意努力し、ようやく今回それと同様の感動が得られた。
 
チキンカレーだから味の方向性も異なる。また一食当たりの原価も一ケタ以上異なるので食べ比べたらビーフカレーがおいしいという人が多いかもしれない。しかし今回食べたチキンカレーは久しぶりに感動した味だった。バーモントカレーに思えないコクだった。
 
また中辛のルーを用いたが甘口のカレーになった。甘口ではあるがお子様カレーの様な安っぽさは無い。ビーフカレーの10分の一以下の費用でこれだけの感動が得られたので思わず二日間にわたり、その話を書いている。
 
この一年間バーモントカレー中辛でおいしいカレーができないかいろいろ工夫してきた。高い肉を使えばおいしくなるが、それでは能が無いので、チキンカレーかポークカレーで感動的なおいしさを表現できないか工夫してきた。努力が報われたのである。
 
たまたまNHKのアサイチでトマトケチャップダシを取り上げていた。そこで説明された裏技、一度ケチャップを炒めると甘くなるという現象を応用してみた。実はトマトケチャップを入れた経験は過去にあった。しかし、その時にはトマトケチャップの味がするカレーライスという結果だった。しかし、今回は家族からもトマトケチャップを入れたことが分からない、という意見が出るほどの効果だった。
 
要するに材料の添加方法が異なった結果、味覚効果が変化したのだ。このようなことは材料の配合設計でよく経験する。材料の配合設計というとその配合組成しか考えない人がいるが、プロセシングも重要な設計の因子である。このことを体験されたい方は、今回のチキンカレーを食べてみるとよい。そして単純にトマトケチャップをカレーライスに添加した時との比較をされるとプロセシングの重要性を味わうことができる。

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