2016.10/03 知識を適用する働き方(1)
知識を適用する働き方について考えてゆくと、仕事と人生を切り離す考え方は、どうしても効率が悪くなる。知識が人生から生まれる場合もあるからだ。また、人生から知識を生み出すような生活をするのが現代人の身につけていなければ行けない作法の一つであると思っている。
学校で学ぶ知識だけに囚われていると人生は非常につまらないものになる。時々、年をとってから改めて学校へ行くことが話題として取り上げられたりする。また、最近の大学では社会人のコースなどを用意しそのニーズに応えている。
知識を学校に行かなくては身につけられない、と考えている人は、グライダーのような人だ(注)、少なくとも義務教育を修了すれば、自分で知識を身につけられるようになっていなくてはならない。これは、亡父が当方によく説教した台詞である。小卒という学歴で、叙勲できるほど警察官を立派に勤め上げた人の説教だから説得力があった。
読書は学校に行かなくても知識を身につけられる一つの方法であり、読書を趣味だという人は勉強をしていない、と辛辣な表現をした友人がいたが、亡父によると読書は趣味ではなく日々の大切な習慣だといっていた。こちらの方が優しくその目的がわかりやすい。
読書以外にも知識を身につける方法は、情報化時代の現代においてたくさんある。例えば、WEBサーフィンを一時間も行うと雑学情報が相当頭の中に入る。インターネットが普及する前にパソコン通信という手段があったが、このときもチャットで仕事のヒントとなるような知識を手に入れることができた。
また、異業種の人が集まるパーティーで立ち話を聞いているだけでも多くの知識が入る。自分の分からない話が出てきたら、とりあえず聞いておいて後で調べてみると、それは自分が知らないだけの常識だったりした。
例えば、STAGE-GATE法という言葉は30年以上前に研究開発管理手法として常識となっていたが、研究開発5年生の当方にとって初めて耳にする言葉であった。ゴム会社では、この方法に近いQC手法に基づく研究管理が成されていた。
(注)外山滋比古著「思考の整理学」にも同様の言葉が出てくるが、当方は50年近く前からこの言葉を聞いていた。
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