活動報告

新着記事

カテゴリー

キーワード検索

2013.01/09 Liイオン二次電池とNaイオン二次電池

Liイオン二次電池の開発競争が激化している。重量容量密度(mAh/g)が1000前後の合金系負極が実用化されたばかりだが、その2倍のエネルギー密度の二次電池の開発競争である。

 

昨年の電池討論会の予稿集を入手してお正月休みに読んでみたのだが、Naイオン二次電池でも現在の合金系のポテンシャルを達成できる技術シーズが揃いつつある。NaとLiの標準電極電位の差は高々0.3Vである。現在のLiイオン二次電池の出力を考慮すると、合金系負極のLiイオン二次電池レベルはNaイオン二次電池でできる可能性がありそうである。

 

もしエネルギー密度が合金系の2倍のLiイオン二次電池が登場したらどうなるか。価格が変わらなければ実質的にコストが半分になった場合と等価か?このような議論は実際には難しい。二次電池メーカーが価格競争をしてくれれば実質的に半分となるはずであるが、おそらく性能が上がった分だけ価格を上げる可能性がある。

 

Liイオン二次電池は現在高値で販売されている。例えばコイン型Liイオン一次電池は100円前後だが、電池容量等を換算してみると、5倍程度の値段がついている。明らかに付加価値がついているわけである。もしNaイオン二次電池で合金系負極と同等のエネルギー密度の電池を製造したら、1/5程度の価格でできるはずで、その価格でLiイオン二次電池の将来価格と比較してみると、充分に競争力のある電池と思われる。

 

弊社では本記事の内容やコンサルティング業務を含め、電子メールでのご相談を無料で承っております。

こちら(当サイトのお問い合わせ)からご連絡ください。

カテゴリー : 電気/電子材料

pagetop