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2016.12/29 混練温度(1)

会社は休みにしたが、この欄は休みなく書き続けます。今日は混練の話題を思いつきましたので混練温度について書いてみます。

 

ポリマーブレンドを製造するときに混練機を用いる。混練機にはバッチ式と連続式があり、バッチ式にはロール混練機やバンバリーミキサー、ニーダーミキサーが、連続式には一軸混練機や二軸混練機などがある。

 

混練機がどのような機能を発揮するのかは、料理の経験があれば実物をみると容易に想像がつく。しかし想像された内容だけでは使いこなすことができず、教科書を探すことになるが、良い教科書がない。

 

困るのは装置メーカーも操作方法を教えてくれるが、それは基本操作だけであり、応用操作を教えてくれない。実は混練機の使い方にも進歩があり、掟破りと言ってもよいような使われ方もしている。

 

例えばロール混練機は一般にゴムの混練機として知られており、設備を扱っている業者もその目的で販売している。しかし、樹脂もロール混練機で混練できるのだ。ただロール混練機は高温度にできる機種が無いのでゴムの混練機として使われているだけだ。

 

なぜロール混練機では混練温度を高めることができないのかは、オープンロールという構造で開放空間で混練を行うからだ。また、一般にオイル循環させてロール温度を均一に保っているので、最高温度が加温するために使用しているオイルで制限される。

 

例えば二軸混練機では容易に実現出来る300℃という温度の混練は、一般のロール混練機を用いて実現出来ない。教科書にはこのようなことも書かれていないが、混練装置を考えるときにこれは重要なことだ。

 

同じ高分子を様々な混練機で混練した経験を持つ当方は、依頼があれば研究用の面白い混練機を試作したいと思っている。

カテゴリー : 高分子

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