2025.08/21 靭性
今大学のカリキュラムがどのようになっているのか知らないが、当方が学生だった4年間そして修士まで含めた6年間に、表題のパラメーターは聞いたことが無かった。
線形破壊力学についてまったく学ばなかった。また、そのような学問があることを知ったのは、神様のような指導社員に3か月間のご指導を受けていた時である。
工学部では材料力学しか教えないが、線形破壊力学についても勉強するように言われた。そして、その初歩的な話と何故有機材料を学ぶ学科でカリキュラムとして採用されないのかと言う私見も学んだ。
神様のような指導社員は、京都大学大学院出身のレオロジストであり、材料物性論の大家だった。この方以上に材料物性について広く詳しい方に未だ出会ったことが無い。
年齢不詳だが、これだけの知識がありながら昇進が遅れていることにも興味がわいた。当方が初めての部下だったそうである。また、初めての部下が当方でかわいそうな上司だった、とその後反省したのだが、午前中3時間の座学以外は、全く自由に実験をさせてくれた。
防振ゴム用配合を1年間かけて見出すのがテーマだったが、それを3か月で完成させて、報告書まで完成させている。報告書で靭性の話題も盛り込んだが、そこは指導社員から実験データが少ない、という理由で削除された。
結局報告書は、研究データもそろっていた、樹脂補強ゴムの弾性率に関する内容だけに絞られ、科学の研究としてまとめられた。
カテゴリー : 一般
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