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2025.09/04 射出成形

高分子材料の射出成形は、押出成形やブロー成形よりも易しそうに見えるが、ポリマーブレンドやポリマーアロイでは、難易度が上がる。


コンパウンド設計が完璧に行われておれば問題は起きないのだが、二軸混練機だけの混練では完璧なコンパウンドを製造することが難しい、というよりもできない、と述べた方が分かり易いかもしれない。


不完全なコンパウンドを何とか射出成形しているのが、現在の状況である。ところが、これをなかなか信じてもらえない。射出成形条件を多少変更すれば、カイゼンできたりするのでコンパウンドの問題をあまり深刻に考えない。


しかし、ロットが変わったら射出成形条件を再検討しなければいけない問題が発生し、いろいろOWの範囲で検討して解決できなかった時に少し疑問を持つ人がいるようだ。


20年近く前にコストダウンのため中国ローカルメーカーのPC/ABSに切り替えようとしたところ、様々な外観不良が発生した。現場で対応して、使える条件が見つかったので採用となったが、不良品を中国ローカルメーカーに見せてコンパウンディング条件の見直しを提案している。


タグチメソッドL18でロバストの高い最適条件を求めたところ、現行よりも30dBの改善効果を見込める条件が見つかった。この結果にローカル企業の総経理は驚いていた。


コンパウンディングを一因子実験だけで最適化を行っても、必ずしも最適条件となっていない原因について質問されたが、タグチメソッドを理解することです、と答えている。

カテゴリー : 一般

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