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2026.01/16 PPS/6ナイロン/カーボン(5)

科学の視点でPPSと6ナイロンが相溶しない理由を説明すると、まず極性と分子構造が異なるので、それぞれの分子間相互作用の種類が異なる。

 

例えば、PPSは、芳香族主鎖で、非極性〜弱極性、剛直・結晶性高いが、6ナイロンは脂肪族主鎖で、強極性(アミド結合)で水素結合が支配的である。

 

また、 溶解度パラメータが大きく異なり、Flory–Hugginsのパラメータ χ が大きく、混合エンタルピーが正になる。

 

さらに、PPSは高融点で高結晶化速度であり、6ナイロンは比較的低融点で水の吸収で結晶化が影響を受けたりして 結晶化挙動が全く異なる。

 

ゆえに、溶融混練しても、技術的工夫が無ければ、冷却時に別々に結晶化して明確な相界面が形成される。

 

ところが、脆いPPSの靭性を改善する目的で、反応性相溶化剤である無水マレイン酸変性ポリマーやエポキシ官能基含有樹脂を用いたり、ブロック/グラフト共重合体を添加し、両者の相溶を目指した特許が存在する。

 

高いレベルの高分子技術持っているコンパウンドメーカーの特許には、相溶化剤を添加した特許もあれば、相溶化剤を添加していない特許も存在する。ここが面白い。ただし、いずれも20年以上前の出願であり、今では公知技術となっている。

 

カテゴリー : 一般

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