2026.01/20 ロール混練(2)
二本ロールでは、良好なバンク状態とニップの分散で混練が進行するのだが、バンドを切って折り返す作業も重要である。しかし、回転しているロールでこの作業をうまく行うには、少しスキルを磨く必要がある。
ゴム配合により、この返し作業のばらつきが物性に大きく現れる場合がある。樹脂補強ゴムでは耐久性に影響が観察された。圧縮永久歪みにもばらつきとなって現れた。
この返し作業を入れずに、ただ二本のロールを回転させておくだけでも混練は進行するが、その時は定常流となることが多く、カオス混合とはならない。
強いせん断流動がニップ及びその出口部分で発生しているが、単なるせん断の積み重ねであり、バンクに折りたたまれているように見えても、カオス混合となっていない。
返しのような材料に時間依存性を与える操作をするとカオス混合となる。切り返し操作以外に、バンドを一度切断し、斜めに入れてもカオス混合となるという。
さらには、ロールの速度比を変更したり、ギャップを段階的に変えたりと、時間の要素を入れる作業を行うとカオス混合を発生させることができる、と習った。
1970年代にこのようなことが知られていたが、カオス混合のシミュレーションに関する研究発表を初めて見たのは1990年代であり、カオス混合はゴム研究のオタクの間で語り継がれていた混練技術だったように思う。
混練の神様のような指導社員がどこでカオス混合を知ったのかは話してくださらなかったが、研究所でもカオスを混合したら、と笑う人ばかりだった。
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