2026.02/10 無機材料と有機材料
専門外の人ならば、ひとくくりに材料ととらえ、その違いを考えようとしないかもしれない。また、有機材料には、低分子材料と高分子材料とがあり、両者は有機材料と無機材料の差異ぐらいの違いがある。
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抽象的な説明では仕方が無いので、具体的にターゲットを決めて議論をしたならば、両者の違いが機能発現の機構の違いにあることが浮かび上がる。
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ところで市場で求められる機能を材料で実現したいならば、材料の種類だけでなく、成形プロセスの制約を考えなければいけない。すなわち、生産性を左右し、それがコストに効くからである。
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成形プロセスまで含めて考察を進めると、両者の特徴から生まれる制約で発展してきたそれぞれ固有のプロセスと、両者の共通した特徴を活用したプロセスが存在することに気がつく。
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有機無機複合材料がブームになった1980年代に、セラミックスフィーバーが起き、やがてアメリカ発のナノテクブームの一大潮流ができた。そのとき、材料研究で生じるこのような垣根は、あまり強く意識され無くなった。
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だから年配の材料技術者は、有機材料だの無機材料だの分けて考える人は少ない。しかし、最近若い人から有機無機複合材料について基礎的な質問を受け、びっくりした。技術の伝承がうまくいっていないのだろう。
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日本セラミックス協会は、昔窯業協会と呼ばれていた。当時と今の研究内容を見ていただくと、有機材料と無機材料の学際研究が生まれていることに気がつく。
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新しい学問領域が生まれることも良いが、それにより過去に研究対象となっていた現象が、形式知の完成をまたず、あたかも形式知のごとく誤解するのは研究者として問題である。若い研究者の問題はそれを指導する年寄りの問題でもある。
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具体的に「喝!」と言いたいが、言いにくい内容である。言いにくい内容であるが、ディープスマーツの伝承の問題としていても仕方が無いので歯切れの悪い内容であるが書いてみた。
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