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2017.09/14 技術の方法が注目されつつある

情報化時代となり、IOTが進行して、その結果得られるビッグデータがもてはやされている。このビッグデータの時代では、意外にも科学の方法ではなく、風が吹けば桶屋が儲かる式の議論が重要になってくる。すなわち、科学の時代に知らず知らずに技術の方法が復活しつつある。また、技術の方法でなければビッグデータを迅速に生かすことができない。

 

ビッグデータによる現象理解では、「結論からお迎え」式の逆向きの推論が前向きの推論よりも大切になってくる。この推論の向きについて、科学では、前向きに進めるのがお決まりである。そしてそれが必要十分な条件であることを言いたいときに逆向きの推論も行うと高校数学で習う。

 

ビッグデータの解析がどのように行われているか桶屋の事例で示す。桶屋が儲かっているというデータの傾向が明らかになると、どうして桶屋が儲かっているのか調べる。IOTにより、ふろおけの故障モードの情報が得られているのでそれを見ると、ネズミにかじられて穴ができたという故障が多かった。

 

ふろおけのクレーム件数の伸びとネズミの数の年次変化のグラフを見比べると相関がありそうだ。どうしてネズミが増えたのか知るために猫の統計情報を眺めると、野良猫が減ってきている。猫の革の用途の一つ、三味線の売り上げ情報と野良猫の減少傾向とは妙な関係があり、どうも三味線の生産が増えたことにより、猫が乱獲されたのだとデータベースで結論を出す。

 

盲人は三味線を弾くので盲人が増えていないか調べてみると、視力の悪い人が増加しているデータがあった。さらに最近は竜巻などの異常気象の日が多くなったので、風がまき散らすごみで目を傷める人が増えても不思議ではない。

 

桶屋が儲かっている、という市場情報から逆向きに推論を進め、風が吹くと桶屋が儲かるという一つの法則が見つかった。これが今行われているビッグデータを用いた解析の事例である。ただしこれは架空の事例であることをお断りしておく。今の時代、三味線の生産台数が特に増えているわけではない。ギターは団塊の世代のおかげで少し増加傾向であるがーーー

 

 

 

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