2017.12/09 ドラッカーの遺言(2)
日馬富士問題は、相撲界における暴力撲滅を推進している最中に起きている。ゆえに貴乃岩に日馬富士が暴力をふるい、傷口を多数縫い合わせるほどのけがを負わせた事実だけでその後の結果は決まっていた。
しかし、ここに相撲協会の隠蔽体質が絡んできて複雑化していった。貴乃花はすぐに警察に届けたが、相撲協会には届けなかった。ただし、彼は巡業部長の役割であるので、すぐに相撲協会に報告すべきだった。
貴乃花が届けなかった理由として、届けた場合に示談としてうやむやになるのを恐れた、という意見があるが、ここは届け出て、その後今の様な態度をとり続けるべきだった。
これは組織人として、この問題におけるあるべき姿である。仮に相撲協会が示談で話を丸める対応に出てきたとしても、それに応じなければよいだけだ。この時、理事として総意に従うべき、という意見が出るとしたらそれは間違っている。
ただし、組織の総意に反する行動をとった時に組織から下されるペナルティーがある。これは甘んじて受けるか、あるいは組織から飛び出すかの判断を個人の立場でしなければいけない。貴乃花は前者を選んだのだが、貴乃岩のケガを警察に届けたときの行動がもとで世間からも批判を浴びることになった。
ドラッカーの考え方によれば、警察に届けたときの貴乃花の行動以外は相撲界のリーダーとして合格点となるだろう。リーダーが誠実かつ真摯にふるまったときに貴乃花の様な問題に遭遇するケースは最近企業でも多くなっている。その時組織への対応がどのようであったかは、必ず問われる問題である。
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