2018.05/27 日大のアメフト問題(1)
日大のアメフト問題は、大きな社会問題に発展しているが、当事者である日大ではこの状況をよく理解できないでいる。
また、舛添氏はじめ一部の知識人が大した問題ではないのにどうしてこのように大きな問題として扱うのか、と注意を喚起し始めた。
実はこの問題は初期段階で日大側がしかるべき対応をしておれば、このような大きな問題に発展しなかったのではないか、と当方は推測している。
それは単純な危機管理の側面ではなく、価値観の歪んだおかしなリーダーがいる組織では、その歪んだ価値観が表に出ないように収束すべき、すなわち早い段階で対策してしまえば社会問題化しなかった、というのがその理由だ。
臭いものにふたをしろ、と言っているわけではない。組織の問題は組織内部で自浄作用を発揮できるようにしなければ、例えば日大側で第三者委員会を作り自分たちで迅速に解決できるという行動を起こさなければ、いけなかった。そして速やかに組織改革を行うのがあるべき姿だろう。
また、監督の人間性や価値観はおよそその職にふさわしくない、換言すればどうしてこのような人がここまで出世できたのか、という問題と、このような人物を大切にする組織はいかなる組織か、という二つの問題を社会にさらけ出すのではなく、自分たちで是正をしなければいけなかった。
まずいことに、教育機関という組織でありながら、その機関で学ぶ学生を見殺しにしている姿まで世間にさらけ出しているが、これでは、教育機関として失格である。
危機対応としてまずかった点については、多くの人が指摘している。しかし、今回は、およそ社会が見たくもなかった組織の現実をこれでもかというほどさらけ出してしまったのだから、単なる危機対応の範疇を超えてしまった。
女子プロレスにおけるおかしな発言をした大学学長もいたが、あの問題では初動こそおかしな対応であったが、その後は日大と異なり素直に関係者が非を認め謝罪したので今回のように飛び火せず、沈静化した。
今回は問題が負傷事件にとどまらず、監督やコーチだけでなく日大関係者までが悪人とされ、彼らを退治するまで社会がおさまらないというところまで来ている。さらに刑事事件にまで発展したことに当方は驚いている。
カテゴリー : 一般
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