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2019.01/28 統計操作

厚生労働省の「毎月勤労統計」調査が不適切だった問題は、政府の22の基幹統計でも不適切手続きが発覚し、霞が関全体を揺るがす事態に発展した、とWEBニュースで報じられている。しかしそれでも誰も逮捕されない。

 

ところで、映画「6days7nights」には、主人公の雑誌編集者である女性とその彼氏との会話で、彼氏が彼女を責めるシーンがある。アベックのデート中の会話なので、彼氏の言葉は冗談めかしてはいたが、穏やかだった。しかし、彼女の受け取り方は責められているようにそのシーンでは描かれていた。

 

この映画のラストシーンでは、この彼氏と別れ中年の男とハッピーエンドとなるので、このデートの会話はその伏線となる重要なシーンの一つである。しかし、統計操作が法に触れるほどの悪事である、ということが理解されていないと、両者の表情からは単なる彼氏の冗談の一つぐらいにしか見えないシーンでもある。

 

ところが、冒頭で演じられるデートシーンの彼氏のこの一言がきつい冗談で彼女を責めていた、と理解できると、物語が進むにつれて中年男に惹かれてゆく彼女の心の動きがよくわかる。

 

さて、デビッド・シュワイマー演じるドジな彼氏は、アン・ヘッシュ演じる彼女に何を言っていたのかはDVDで確認していただきたいが、要約すれば彼女が雑誌に女性の意識調査の統計データを載せており、その記事の中で統計数値を操作して女性の意識を変えてゆこうとしている、と彼氏が責めていた。

 

なお、「6days」はテロの話だが、これに7nightsがついたタイトルのこの映画はラブコメディーとなっている。『スターウオーズ』のパロディーである『ファンボーイズ 』では、ハリソン・フォードについて話が弾む車中で「 駄作なんか1本もないぜ!」と豪語する後方に、「6days7nights」の看板が大写しとなる。しかし、この映画、今回の厚生労働省の事件を知ってから見ると決して駄作ではなく丁寧に作られているとわかる。

カテゴリー : 一般

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