2019.02/01 まんぷくに見る開発の方法
NHK朝ドラ「まんぷく」では、即席ラーメンの開発過程を丁寧に描いている。開発担当者はマンペイさん一人なのでその手順はシーケンシャルになる。まず、おいしいスープができて、今週は麺づくりである。
そして昨日はフクちゃんから貴重なアドバイスだが、誰でもわかる簡単なことを教えられた。マンペイさんはスープを麺に練りこむことを考えていたが、それではお湯を入れたときにスープが薄くなってしまうという、本当に初歩的で簡単なアドバイスである。
実は、企業の技術開発でも同じような簡単なことに気がつかなかったために開発や事業そのものに失敗するという事例をいくつか見てきた。しかし、そのようなときに開発の失敗を誠実真摯に反省しないので、それが表面化しないだけでなくうまく伝承されない。
例えば当方が定年前に担当した中間転写ベルトでは、前任者は簡単なことがわからず、成功まであと少しのところで足踏みしていた。担当者だけでなく周囲もその簡単な当たり前のことを気がつかなかったので当方が担当することになったのだが、当方は忖度し大変難しい技術として説明し、退職してきた。誰でもわかる簡単なことだとは言いにくかった。
実際にも担当して半年で解決が着くような簡単なことだったのだが、簡単と言ってしまうと傷つく人が多かったので言えなかった。これは電気粘性流体の増粘問題を一晩で解決した反省からである。
工学博士も含め平均偏差値が70を超える様な大卒スタッフが数名で一年かかっても解決着かなかったのだから大変難しい問題だったはずだが、当方は簡単な問題として一晩で解いた。
開発過程で遭遇する簡単な問題を開発担当者はなぜ難しく考えたり気が着かないのか。これには理由があり、ご興味のある方は弊社にご相談いただきたい。
カテゴリー : 一般
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