2019.05/01 家を建てるなら(6)
住居はその人の生き方へ影響を与えるというのは学生時代の体験である。快適な住まい、といっても快適さは人により異なり、生き方も人により異なる。
工務店社長が気を利かせて設計してくれた勉強部屋は快適だった。その部屋のおかげでオーディオ三昧の生活になった。この場合、住環境が個人の趣味を変えたのだ。
その後、独身寮の生活を経験してつくづく住居の快適さが人により大きく異なることを知った。独身寮でも快適だ、といって長く独身寮にいた同期がいた。
確かに食堂に行けば気軽に食事ができて終日風呂に入れる独身寮の生活は、どこか安宿の温泉気分のような快適さがある。
だから、快適さという概念を家という商品に表現するのは、難しいだろう。しかし、家を新築しようとしたときに、住宅メーカーは口々に快適な家です、と言ってパンフレットや見積もりを持ってくる。
当方の考える快適さなど考えず、メーカーの考える快適さの押し売りに25年ほど前うんざりした。当方の希望の間取りを実現できて最も低価格な見積もりを持ってきたメーカーへ発注する決心をしたら、当時二世帯住宅で有名なトップメーカーを選んでいた。しかしこれが後悔の始まりだった。
カテゴリー : 一般
pagetop