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2019.04/02 負の誘電率(1)

昨日この話題を書こうとカレンダーを見たらエイプリルフールなのでやめた。新元号の発表はエイプリルフールと関係なく行われているが、誰もエイプリルフールだと騒がない。

 

すでにスーパーコンピュータにより強誘電体薄膜が負の誘電率を示すことが、最近シミュレートされている。

 

誘電率は正のパラメーターとなるのが普通であるが、30年ほど前に電気粘性流体の開発を担当した時に負の誘電率が測定されてびっくりした経験がある。

 

導電性微粒子にシリカの超微粒子を傾斜組成で分布させて表面から内部にかけて10の11乗Ωから10の4乗Ωまで体積固有抵抗の値を変位させた粒子や、

 

超微粒子の粘土鉱物の層間にグラファイトを挿入し、それを分散した微粒子、すなわちあたかもナノオーダーのコンデンサーが分散したような微粒子を合成して測定した時である。

 

誘電率は正だから測定法がおかしいのだろう、と周囲の研究者に笑われたのでそのままにしていた。しかし、転職した会社で中間転写ベルトの開発を行っていた時に、また負の誘電率と遭遇することになった。

 

世間でもメタマテリアルで誘電率が負になる、ということで2000年以降指数関数的にそのような論文が増加しているのでおどろかず、じっくりと頭の中で温めてきた。

カテゴリー : 電気/電子材料 高分子

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