2019.07/02 高分子のプロセシング技術(11)
科学的ではない経験知から生まれたアイデアでも、形式知に基づく一流コンパウンドメーカーの技術レベルを越える技術に結びつけることができる。
そして、このきっかけになったのは、過去に経験したセラミックス粉体処理プロセスで学んだ伝統的形式知である。
これを参考にして、高分子中におけるカーボンの分散状態をパーコレーション転移の概念により考察した。すなわち温故知新の姿勢である。
セラミックス成形体製造プロセスにおいて、粉体処理プロセスは重要な技術であり、混合と分散に関する形式知についてセラミックス分野では古くから整理されている。
例えば、スラリーを製造するときに、「だま」の生成は注意しなければいけない、とセラミックスのプロセシング技術では指摘されている。
混練におけるフィラーの分散でも同様であるが、原料投入前に存在する「だま」の生成とそれがコンパウンドに及ぼす影響を見落としがちである。
カテゴリー : 高分子
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