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2019.07/12 技術者の怠惰

技術者の使命は、自然界の機能を取り出し、人類に役立つ新たな道具なりサービスを生み出すことである。

 

この時、他の技術者による優れた製品の機能をまねて使命を実現することもできる。温故知新はまだ許されるが、パクリは許されない。

 

この20年日本のGDPは、横ばいである。すなわち付加価値が生み出されていないような状態で、これは技術者の怠惰が数値に現れたような結果となっている。

 

この20年学会に一度も出席したことのない技術者は、怠け者の上位にランクされる。自然界から新たな機能を取り出すためには、自ら実験を行うのか、学会で発表される新たな知を活用しなければいけないはずだ。

 

特許調査は機能取り出し作業として、良い悪いの判断を出しにくい行為である。学術論文を読むのとは少し意味が異なるからである。

 

特許調査のうまいやり方は、不易流行の世界を新たなコンセプトで旅し、温故知新で特許を味わう方法である。

 

特許をただまねる技術者は、やはり怠け者である。技術は科学の真理と異なり、いくつもその可能性があるはずである。

 

不易流行の意味が分からなければ、まずまねてみることは良い方法であるが、そこで終わってはいけない。

 

機能が同じでもその機能の働かせ方が異なれば、異なる技術となる。視点を変えろとよく言われるが、視点を変える前に、機能をよく観察する作業が重要である。

 

怠惰な技術者は、このような作業でも手抜きをする。まったくアイデアが浮かばないならば、徹底して観察することである。

 

カテゴリー : 一般

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