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2019.07/24 笑えない「お笑い」

吉本興業の問題について展開が笑えない状態になってきた。最近のお笑い界がつまらなくなってきたと思っていた。それは、芸人も含めてサラリーマン化してきたことが原因ではないか。

 

芸人が芸のために人生をかける、という姿勢は古いもののようだ。今働き方改革が世の中の流れだが、技術でも芸術でも、並外れた優れた結果を出すためには、血の滲むような努力が必要だ。

 

それを組織で働く人が健全な状態で行おうというのが現代の会社の役割だが、現実の成果をよく見ると、大抵は無名の犠牲者の上にそれが生まれている。

 

犠牲者と言う表現を用いたのは、組織で本当に努力した人が報われない事例の方が多いからだ。名前すら組織の中で抹殺される場合もある。

 

上に立つ経営者が働く人の苦労に報いようとしていないためだが、吉本興業ではその搾取の構造が丸見えになってしまった。

 

おそらく今噴き出している処遇の問題はギャグではなく真実に近いのだろう。芸人は現場の作業者ではなく、部品に過ぎない扱いである。それで納得できてしまうところも笑えない。

 

さらに良くないのは、そこで働く人も搾取する立場を指向しているところが見え隠れしてやりきれない。誰でも少しでも収入が多い仕事をしたいかもしれないが、やはり働くときには「貢献」をまず考えて働く姿勢が重要なのだろう。

 

お笑い芸人がお笑いを目標とせず、お金を目標としているところに現代のお笑いが笑えない芸になっているような気がする。

 

働くときに、お金を目標とすることが良いか悪いか、という議論は無意味で、本来それは公平に保証されている前提が当然であるのが今の社会の理想である。

 

それが保証されていると信じて働かなければいけないが見えてくるのは不公平ばかり、という状態では良い社会とは言えない。

 

共産党に対して一定数の支持者は必ず残る、と言っていた評論家がいたが、それは良いことではないだろう。今回の参院選挙の結果で新たな左派ポピュリズムの誕生に驚いている。

 

日産のゴーン事件や、今回の吉本の騒動を見ていると、労働対価の搾取とか資本家と労働者と言う、前時代的な対立用語がゾンビのように溢れてくる。弊社は社長よりも従業員の給与が高くなる給与体系で運営している。

カテゴリー : 一般

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