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2019.11/02 ホリエモンのツイート(続き3)

給与が安いことで「日本は終わっている」とツイートした人に申し上げたい。日本の社会は良い方向に向かっている、と。

 

給与が安くても働く場所があるだけ幸せである。だから、あなたはホリエモンが言うような「終わっている人ではない」。貢献と自己実現という働く意味について考えていただきたい。

 

当方は、日本に仕事が無いので、中国でローカル企業の指導をしている(注)。日本では、安くても給与の支払いはあるが、中国では契約していても契約通りに給与を支払ってくれない。その回収に大変エネルギーが求められる。

 

それでも我慢して新素材開発や工場建設の指導をしていたら、蘇州ナノポリスのアドバイザーに推薦してくれた。そこで研究開発の場を得ることができた。また、上海国際CMFシンポジウム2018の招待講演者として推薦を受けた。

 

誠実真摯に努力しておれば何か報われる。ただし、それが努力の対価として妥当かどうかは別問題で、「働くならば誠実真摯に努力」することが,いつの時代でもどこの国でもまず大切だ。

 

「日本は終わっている」とツイートしている暇など無いのである。写真会社に勤務していた時に、仕事をしていなくても勤務しているだけで係長まで昇進できる状態(出勤しても本を読んでいるだけのその人は大変満足していた)を見てびっくりした。

 

最初から働く気力が無くて、そのような人を間違えて雇っても給与を支払わなくてはいけないのが日本の会社である。昔、旧国鉄(民営化されてJRとなった)の社内の様子がTVで報じられていた。

 

働かない社員を何とかしようとかなりのエネルギーを使ってもクビにすることも給与を下げることも難しい。だから社員を指導する意欲も失せる管理職の問題を国民は知った。

 

働く気が無い人に意欲を持たせるのが管理職の役割であり、それを果たせない問題と働く意味を理解しようとしない労働者の問題を民営化により解決できたのではないか。

 

「日本は終わっている」とツイートされたあなたから旧国鉄の状態を思い出しました。ただ、当時と異なるのは、管理職は部下の給与を下げることが容易になった。

 

部下の能力について正しく評価することを管理職に強く求める会社も増えてきた。どのような部下でも昇進させる管理職について是とする会社ならばあなたの給与は下がらなかったかもしれない。

 

管理職に部下の能力を厳しく評価することを求めている会社では、能力が下がれば給与は下がる。しかし、誠実真摯に働く限り貢献を誰かが見ているので、誰かが誠実真摯に働く人にご褒美を与えてくれる。

 

能力の評価は自分でも難しいが、誠実真摯に働いているかどうかはわかりやすく周囲に伝わる。その結果が表れるのに時間はかかるが、必ず報われる。だから、あなたも、まず誠実真摯に努力してみてはいかがか。これは40年の労働者人生で学んだ知恵だ。

 

(注)中国では、成果を出せば噂を聞いたお客様がどこからか現れるので営業活動の必要はないが、信用度の低いローカル企業なのでお金の回収が難しい。昔中国は日本に漢字をタダで教えたので、今技術を無償で教えるのは当たり前という冗談を真顔で言われた時にはびっくりした。労働対価が支払われるかどうか不明の環境で働いている日本人もいるのだ。成果がでなくなれば仕事はこなくなる厳しい環境である。形式知と経験知、それと無限の暗黙知が頼りである。

カテゴリー : 一般

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