2020.02/16 結婚=幸福でとらえてはいけない
2015年度の国勢調査で男性は23.4%、女性は14.1%という生涯未婚率が示された。この数字は増加し、2035年には男性29%、女性19%という推計がなされている。
おそらく結婚できない、という問題よりも、結婚しない選択をしている人が増えているのだろう。
一方婚姻件数を基にした離婚率も上昇しており、これは都道府県別の数値も出され、驚くべきことに40%を超える県がいくつも存在する。東京は予想に反して低く27.7%である。離婚率は地方ほど高い傾向がある。
昔適齢期になると見合いして、とにかく結婚することが重要視された時代があった。当方の適齢期でもその名残があり、東京から名古屋へ帰るとお見合いの予定が組まれていたりした。
残念ながらお見合いでは縁がなく、友人の結婚式がきっかけの結婚となったが、結婚に幸福を期待していてはいつまでも結婚できないだろうし、家庭を築いても幸福ばかりではない。
そもそも幸福の定義は人様々だから、このような話に結論を出せないが、亡父から言われた、「とにかく、結婚しろ。そうすればわかる」という言葉には一つの解があるような気がしている。
かつて著名な哲学者が、悪妻を娶れば哲学者になれる、という名言を残しているが、悪妻良妻に限らず、結婚すると独身時代とは異なる世界観になることは確かだ。それを夫婦で共有するのである。
著名な哲学者ほどではないが、結婚により人間として成長することは確かであり、この結婚による精神的成長は幸福とはあまり関係ない、と思っている。
独身者にアドバイスをするならば、一人でいるのはもったいない、早く結婚しろ、という言葉になる。経済的には家庭を築いたほうが楽になる。また、学びの機会も多くなる。
ただし自由な時間は減る。これは仕方のないことである。企業でも管理職になれば自由時間は減るのである。
もし企業の管理職で自由時間が増えたと感じたならば窓際が近い。自由な時間とは、組織を離れ組織に対する責任が全くなくなったときに得られる時間である。
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