2020.10/31 田澤選手に酷な結果か
今年のプロ野球ドラフト会議の目玉の一つに34歳元メジャーリーガー田澤選手をどこのチームが獲得するのか、という話題があった。
ところがどこの球団も指名しなかった。その結果に対して様々な憶測の記事が溢れている。中には同情のあまり、球団を批判する記事もあったが、果たして酷な結果だったろうか。
実績は十分だったが、将来の活躍の可能性としては若い選手に比較すると34歳という年齢は大きなマイナス要因だ。
中継ぎとして即戦力の投手、という意見もあるが、昨年度の田澤選手の実績からは、50%の期待値となる。よほど投手を欲しい球団でない限り、リスクが高いので指名しないだろう。
興味深いのは、多くの記事で憶測の見解となるが、田澤選手が日本の球団を腰掛にしか考えていない、というのがあった。
せっかく獲得しても1年目で成績が良かったら、またメジャーへ行くのではないか、という見方である。また、彼の言動も日本の球団を見下しているところがある、とまで書いてあった。
各球団が田澤選手を指名しなかった理由を言わないので、このような憶測の記事が多く出る背景となっているが、学術会議の問題と同様にこれも人事の問題なので、各球団が理由を明らかにする必要はないだろう。
35歳でもユニフォームを脱ぐ選手がいるプロの世界なので、34歳という年齢がどのような意味なのかは、プロ野球ファンでなくとも理解できる。それを指名されるのが当たり前と思っていた田澤選手の関係者あるいはファンが甘い考えだと思う。
例えば、サラリーマンは65歳まで働ける時代であるが、もし65歳過ぎても働きたいならば、55歳ぐらいで次の仕事へ異動した方が希望通りの職種に就ける機会は多い。
当方は中間転写ベルトの仕事を最後に55歳で退職するつもりだったが、環境対応樹脂の開発をして欲しいと言われて、退職を1年延ばしてひどい体験をした。
1年前に2011年3月11日を勤務の最終日に設定したためであるが、帰宅難民となり、会社に宿泊することになった。このような不測の事態が起きてしまう不確実性の時代である。
田澤選手がもし指名を期待していたのだったなら、指名されなかった場合を想定して、年俸について贅沢な希望は言わないので、どこの球団でもよいから採用してくださいと、声明をだすべきだった。
おそらく直接メジャー球団へチャレンジし、華々しい実績を上げた選手なのでそれができなかったのだろう。しかし、日本では謙虚さは美徳となる国である。将来コーチとか監督とかを期待して採用に動いた球団がでてきたかもしれない。
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