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2013.12/28 未来の車

昔タイヤがそのまま自動車になった乗り物が登場する手塚治虫のマンガがあった。タイトルは忘れたが斬新な発想である。今年のモータ-ショーにはその様な車は出ていなかったが、それでも未来感覚の車の提案が幾つかあった。

 

今から20年後の自動車はどのようになっているだろうか。自動運転の車が注目を集めているが、おそらく実用化されていると思われる。しかし、これはまだ車のカテゴリーの自動車だ。

 

今から30年ほど前のモーターショ-にいすゞ自動車のセラミックアスカが実際に路上を走ったコンセプトカーとして展示されていたが、コストと信頼性を克服できず夢に終わった。しかし、トヨタブースの目立たないところに展示されていたエンジンとモーターを組み合わせたハイブリッド車は実用化された。もっとも当時のハイブリッド車は、ガスタービンとの組み合わせで、ガスタービンのエネルギー効率を上げる目的のため電気モーターとのハイブリッド設計になった。

 

当時のムーンライト計画では断熱セラミックスガスタービンが開発目標になっていた。ガスタービンエンジンはレシプロエンジンと異なり、高回転域の運転を得意とするエンジンである。そのかわり回転数を大きく変化させて使用するには不向きのエンジンだ。それでもセラミックスフィーバーの10年前の少年漫画には夢の車のエンジンとしてガスタービン車が描かれ、あの有名なバットマンの愛用車もガスタービンエンジンだった。

 

20年後の車を夢見るときに従来の延長線上で想像を膨らませても陳腐な予想しかできないだろう。思い切った発想でパラダイムシフトしたアイデアを生み出す必要がある。例えば日本は4人に一人が老人という社会になるので、老人に優しい車というコンセプトは未来に不可欠だと思う。痴呆症の老人が一人で乗っても安全な車、という難しい問題を考えれば良いアイデアが出てくるかもしれない。

 

またこれも従来の延長の発想では出てこないと思われるが、省エネから創エネの車というコンセプトも重要だ。すなわちエネルギーを生み出す車である。東京から名古屋まで車を走らせたら、帰りに必要なエネルギーが生み出されるような車という発想が重要になってくるのではないか。

 

単なる燃費を二倍にするのではなく、減速エネルギーの回生システム以外に風力発電や太陽電池も含め走っている間に発電されたエネルギーを蓄電するのである。エネルギー保存則から否定されるから100%は無理にしても使用したエネルギーに対し70%以上を目標にすることは可能なはずだ。

 

自動運転が可能になっているならば、車の中で事務が可能となる移動オフィス車も登場するだろう。そもそも居眠り運転の罰則規定も無くなるかもしれない。20年後の社会では生産性を今よりも上げなければならないから、車の中で事務をやるよりも安眠できる車が良いかもしれない。

 

今年もあとわずかになったが、今年一年を振り返ってみると未来への夢を語るきっかけとなるアイテムがたくさん登場した年である。アジアの動きも最悪の日韓関係に見られるように、真剣に明るい未来シナリオアジア版を考えなければいけない状況になった。

 

また、東京オリンピック招致運動はおもてなしで盛り上がったがとんでもない事件でつまづき次回のオリンピックに都知事がゲストで出席できない事態である。このように一寸先は闇だが来年は明るい未来を考えられる電子出版の新形態をスタートする。ご期待ください。

 

 

カテゴリー : 一般 宣伝

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