2022.02/23 高分子材料の寿命予測(6)
高分子材料の寿命予測にアーレニウスプロットや時間温度換算則は大切な知識だが、これらが経験知であることを知っておくことは重要である。
アーレニウスプロットは反応速度論で利用されているので形式知と勘違いされている人がいるが、寿命予測に用いるときには、経験知と捉えた方が良い。
科学の問題についてトランスサイエンスという言葉が50年近く前に物理学者の言葉として生まれている。福島原発の問題が起きたときに、日本でこの言葉が一時注目された。
「科学に問うことはできるが、科学で答えることができない問題」という意味だが、高分子材料の寿命予測は、まさにトランスサイエンスと呼んでよい問題だ。
このような考え方に対して異を唱える人がいるので、ここではこれ以上書かないが、有料のセミナーでは、時間温度換算則の問題も含め説明している。
しかし、一度痛い目にあうと高分子材料の寿命予測に関して慎重になる。例えば「最高の品質で社会に貢献」という社是のゴム会社に入社した時に、「科学でタイヤはできない。技術でタイヤを造る」とCTOに教えられた。
写真会社で単身赴任するや否や、まさにこのCTOの教えを活かす出来事に遭遇したので迷うことなく火消を行っている。
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