2022.03/04 トランスサイエンス
50年ほど前にある物理学者が表題の言葉を唱えている。そして日本において科学に対する懐疑論の本が多数出版され始めたが、バブル崩壊でこれらのムーブメントも消えてしまった。
ところで、トランスサイエンスとは以前この欄で紹介したが、科学に問うことができるが、科学で答えられない問題のことを言う。
2011年東日本大震災で福島原発の事故があり、この表題をタイトルとした本がベストセラーとなっている。ただ残念なのがこの本で技術について述べられていない。
科学で答えられない問題については技術で答えなければいけない。当方が新入社員の時にゴム会社のCTOが「科学でタイヤはできない、タイヤは技術で作る」と述べたが至言である。
さて、高分子の耐久性予測についても同様であり、アーレニウスプロットのように科学に問うことは可能だが、科学は市場品質について保証してくれない。
市場品質については技術でその保証をしなければいけない。そのために何をすべきかは当方のセミナーで説明している。来月以降これまでの内容をさらに分かり易く書き直したセミナーを予定しているので是非参加いただきたい。
カテゴリー : 一般
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