2022.12/14 強み
故ドラッカーは、知識労働者の強みについて論じている。「才能」ではなく、「強み」と表現しているところが重要である。
才能は、「天賦の才能」と表現されるように不幸にも恵まれない人の方が多い。天は人の上に人を作らなかったが、才能の有無の不公平を生み出したようだ。
ただ、現代社会は才能豊富な人材については、その才能が社会に活かされるように希望し、才能豊かな人材の人生を社会が決めてしまう。義務教育により知識を身に着け、自由な人生を生きることができるのは、凡人だけに与えられた特権である。
才能豊かなスポーツ選手が、役割を終え第二の人生に失敗する事例が多いことに凡人は目を向けるべきである。凡人は秀でた才能がないゆえに第二とか第三の人生で大きな失敗とならない。
お金は自由を保障するといわれたりするが、お金があっても健康を害していてはその自由を享受できない。お金と健康はよく話題になるが、知識により形成される強みについてあまり議論されない。
ドラッカーは、その強みについて、彼の生涯の著書に考え方を展開している。今は彼がその到来を予言した高度知識労働者の時代である。職人と言えども一定の知識が無ければ職に就くことができなくなった。
古典落語に出てくるような職人では、生活しずらくなったのが現代社会である。ドラッカーは、知識によりその強みを磨くことができる、と述べている。また知識労働者は、常に知識を学ぶ努力をし、その強みを磨いてはじめて自由な労働が可能と説いている。
DXの進展する社会について、ドラッカーは遺作「ネクストソサイアティー」の中で、「歴史が見たことの無い社会が始まる」と述べている。
すなわち、知識労働者の時代について、数々の有益なアドバイスを残してくれたドラッカーもDX後のアドバイスを語ることができなかった。
高校時代からドラッカーを読み続けてきたが、彼がデータサイエンスを知っていたなら、間違いなく多くの知識労働者の強みを磨くためにその知識獲得の重要性を指摘するだろう。
弊社は知識労働者の強みをDX後の社会で発揮できるよう、50年近く磨いてきたデータサイエンスの知識を提供しています。
来年のセミナー予定を今週末までには公開予定でいます。
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