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2023.01/21 扇沢先生の研究

PPSと6ナイロンがカオス混合により相溶する、という着想は単なる思いつきではない。また、「素人は黙っとれ」と日本を代表するような樹脂メーカーの技術サービスからも言われた。


確かに二軸混練機についてはPPS半導体無端ベルト用コンパウンドを量産立ち上げするまで使ったことはなかったので、素人かもしれない。


しかし、ゴム会社で3か月混練の神様からバンバリーとロール混練によるプロセシングについて、毎日3時間、のべ50時間以上講義を受けていた。


そして単身赴任する前に10万円前後もする混練に関する専門書を数冊購入しすべて読んでいた。窓際だったので自腹を切って購入したのだが、時間は大量にあった。


この時世の中の混練に関する理論と混練の神様から受けた講義の内容とは乖離していた。また、カオス混合の話などどこにも書かれていなかった。


混練の専門書を数冊買った理由はここにあり、最初に購入した本が間違っているのか、と思ったのである。ところがどの本にも同じ分散混合と分配混合の説明で混練が語られている。


混練のこの問題に気がついた時点で素人ではないと言いたかったのだが、日本を代表するメーカーの技術者だったので、誤った混練の知識だと否定するのは失礼だと考えた。


さて、混練技術はこのような状況だが、PPSとナイロンについても面白い論文を当時見つけている。それが扇沢先生の御研究である。当時学会でも発表され、論文となっていたので、日本を代表するコンパウンドメーカーの技術者も読んでいたはずである。この論文を読まずにPPSを語るべからず。

カテゴリー : 一般

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