2023.03/07 ラテン方格を用いるTM(3)
ラテン方格を用いるTMでは、実験計画法よりも因子の区分を厳しく行う。実験計画法では、いわゆる魚の骨を書き上げ、向上したい特性に大きな影響を与える因子を考察し、見出した因子をラテン方格に配置して実験を行う。
このときうっかりと誤差因子を割り振ることが起きるのだ。信じられないだろうが、実験計画法では、因子を制御因子とか信号因子とかの区分を行わない。今ではTMが浸透したので50年前のこのようなうっかり実験計画を信じられないかもしれない。
特性要因図、いわゆる魚の骨を作成するときに50年ほど前には、制御因子や調整因子、信号因子などを区別しなかった。ましてや誤差因子を取り上げることは無かった。
過去に作成した特性要因図には、誤差因子まで因子として書き上げていた。タグチメソッドでは、誤差因子を明確にして取り上げ、それらの水準についても考察する。
そして機能を+側へ影響を与える誤差の水準とー側へ影響を与える誤差の水準とを考察し、誤差の調合を行った水準を用いてSN比を求めたりする。
このあたりの説明を聴いたときには衝撃的だった。特性要因図では、変動する因子について制御できるものと制御できないものという議論を行うことがあるが、制御できない因子についてそれを誤差因子と見なし、積極的にそれを取り入れて実験を行うなどという発想など50年近く前は無かった。
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