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2014.10/14 諦めない技術開発(5)

 研究開発テーマには、社内の状況から方針変更したり、中断したりしなければいけない場合がある。あるいは企画段階では重要テーマだったのだが研究開発中に市場のポジションなどがかわりテーマの重要性が見かけ上極端に下がった場合にはテーマは中断される場合が多い。

 

このとき管理者の視点とテーマ担当者の視点がずれていると、テーマの見直し過程で担当者と意見が合わず、作業がうまくゆかない。しかし、この時の対処方法はそれほど難儀なことではないのである。コーチングで担当者の視点を是正すればなんとかなる。

 

難しいのは、視点が一致しており、さらに今後のため、あるレベルまでテーマを続けたほうが良い、と感じている場合である。このような場合、テーマ担当者とその管理者には中断した時の損失と継続した時の利益が感覚として見えているが、部外者にはそれが見えていないために、中断を躊躇していることに対して周囲の理解が得られない。

 

この場合にはテーマを辞めざるをえない状況だが、会社のために継続することが本当に重要だと「誰かが」感じているのならば、重要性を共有化できる若手にアンダーグラウンド(いわゆる闇研究)で担当させると良い。この時大切なのは、具体的なゴールの姿を関係者で共有化しておくことと若手の了解が得られていることである。

 

もし若手が働く意味を理解し、誠実で真摯な社会人であれば、見事に闇のミッションを実現し、会社にイノベーションをもたらすに違いない。ワークライフバランスなど労働者の働き方が話題になり、さらに人件費の高騰から、残業の概念を無くす方向で議論が進められているなかで、このような見解は批判を受けるかもしれないが、凡庸な知識労働者がイノベーションを起こす機会はこのような場合である。

 

 

カテゴリー : 一般

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