2015.05/24 新しいアイデア
問題解決と題して事例をもとにその概略を書いてみたが、新しいアイデアを考え出すコツの一つに「何が問題か」というドラッカーの問いがある。このドラッカーの問いは、ビジネスプロセスのすべてのシーンで有用な表現だ。
新しいアイデアをひねり出す必要があるときに、目の前のシステムを少し変えたものについて入力(I/P)と出力(O/P)を考えてみる方法がある。この方法は使用頻度の高いコツである。TRIZやUSITよりも簡単な方法でアイデアがよくでてくる。
ここまでの表現でよくわからない人は問い合わせていただきたいが、アイデアを出すには努力が必要なことは以前指摘した。考える対象にもよるが、システムを少し変えてそれを考える作業は、実際に行うときに結構大変である。
コーチングでは事前準備が欠かせないが、苦労するのはシステムを理解させて、それの変化系を作り出すところだ。そもそも目の前のシステムを離れて独自のシステムを考える習慣を社会人になるまでにしていないことが問題だ。
新入社員時代に指導社員から仕事の指導を受けたが、最初の内容がバネとダッシュポットの教育だったのは幸運だった。粘弾性モデルを考える時にこのプロセスは、どのような場合にも応用できるアイデア創出法である。指導社員からそのように習った。
高分子材料にバネとダッシュポットのモデルを適用し考える、というスタイルはもう古典であり行われなくなったが、高分子材料設計を行うときには便利な方法である。時間のあるときに今様に脚色し、まとめてみたいと思っている。
以前電子出版をネット上にオープンしていたときに「高分子のツボ」を販売していたが、そのときバネとダッシュポットの解説は除外した。しかし、日々特許などを読んでいると、時折そのような考え方も重要なことに気がついた。温故知新としてまとめてみたい。
カテゴリー : 一般
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