2023.10/25 AIの生成したタレントCM
「おーい、お茶」のCMにAIにより生成されたタレントが使われるという。見てみるとかわいい子である。そのような指摘を受けなければ気がつかない。これに対し、俳優の平岳大氏が「無神経」と警鐘を鳴らしたことに賛否両論の議論がなされている。
本件、今ひとつ理解できないところがある。日本でAIが生成したタレントを使うことに問題はないはずだ。さらに、平氏が指摘したアメリカで騒がれている問題について、何か結論が出たわけではない。
役者の市場がAIに奪われる心配をして無神経だ、と言っているだけ、と捉えれば賛否に意見が割れて議論するまでもない。現在のところ、どうでもよい問題かもしれない、と思っている。
どうでもよいのにこの欄で取り上げたのは、第三次AIブームが単なるAIブームではなく、DXの一翼となり展開している事実である。AIの生成したタレントCMは単なる話題だけで終わるのか、このようなCMが増えてゆくのかは、「おーい、お茶」の売れ行きで決まるかもしれない。
あるいは、売れ行きなど関係なく、続々とこのようなCMが一時的に増えるのかもしれない。しかし、すべてのCMが、このようなAI生成タレントに奪われるとは思えない。
「あの人の使っている、あの商品」というパターンで売れている商品があるからである。故平幹二郎氏は、何かお中元かお歳暮の宣伝をやっていたような記憶がある。彼が出てくると、亡父は「もうその時期か」と言っていた。
しかし、佐久間良子氏は、コーセー化粧品にSBカレー、旭化成のCMなど今ならばCMの女王と呼ばれそうなぐらい、いろいろなCMで見かけた記憶があり、そのイメージで浮かぶ特別な商品はコーセーぐらいである。
このように商品の顔ともなるCM出演者にアニメやAI生成タレントを使うかどうかは、その商品を売り込みたい市場で決まると思われるので、芸能人が心配するような仕事の減少にはならないように思う。
それよりも、このCM戦略が成功するかどうかのほうが商品の宣伝担当者にとって問題だろう。当方もこのAI生成タレントCMが成功するかどうか、そしてその社会的影響に関心がある。
平幹二郎といえばお中元かお歳暮、佐久間良子ならばコーセーとなるが、AIタレントでおーいお茶、とはならないような気がする。
おーい、お茶は、そのネーミングの良さが新発売された時に話題となっているが、おくりびとのお茶のようにCMタレントを思い出せない。お茶を買う時には自然と緑のキレイなデザインのお茶を手にする習慣となっている。伊右エ門である。
カテゴリー : 一般
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