2015.09/07 碧志摩メグ
東京オリンピックのロゴの模倣の騒動に隠れてしまったが、碧志摩メグの問題は志摩市にとって深刻な問題となるかもしれない。昨今の萌えキャラブームで注意しなければいけないのは、キャラクターを売り込むためにエロティシズムを持ち込んだ刺激的なデザインに陥る傾向になることだ。
周知のように、「萌え」にはエロティシズムと明確な差を持たせた性表現手法が存在する。それゆえ「萌え文化」なる言葉まで生まれているのだ。萌えキャラとエロ漫画のキャラとは一線を画する。
地方都市の売り込みのためにエロティシズムを持ち込んだキャラをインターネットでばらまく是非を議論するつもりは無いが、来年その都市でサミットが開催されるとなると少し話が変わってくる。
地方都市の問題が日本の問題になるからだ。AV大国日本などというゆゆしき評判が海外であるが、サミット開催都市で公然といかがわしく見えるキャラが販売されていたらどうなるか。
リスクマネジメントの観点から、日本政府も真剣に取り組むべき問題かもしれないと懸念している。たかが一キャラクターという問題かどうかは、駅にエロティシズムがあふれたキャラクターがばらまかれ、そこで外国のVIPが買い物をしている風景を想像して欲しい。日本人として少し恥ずかしい。
ネットではすでにこのキャラクターの話題で盛り上がっており、賛否両論の議論がなされているが、一番心を痛めているのは、このようなキャラで表現された海女さんではないだろうか。志摩市は海女さんを見捨てたのだろうか?
フナッシーやネバールくん、バリーさんなど特異なキャラクターで地方都市を売り込むのがブームであるが、一つ間違えるとそのキャラクターで職業を傷つけることになる。これは模倣よりも抽象的な感性の問題になるので議論がより難しくなるが、セクハラが「指摘されたらアウト」と言われているのに準じ,公的機関の場合には厳しく対応すべきだろう。
弊社では「未来技術研究所(www.miragiken.com)」を運営しながら、「萌え」についてのデザインを研究している。もし「萌え文化」でお悩みの地方都市の担当者は是非ご相談ください。
カテゴリー : 一般
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