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2024.03/31 品質管理が問題

品質管理は技術であって、科学として捉えると失敗する。すなわち、科学的に起こりえない、として事象を捉えてはいけない。人間は予期せぬミスをするものである。そうしたミスの検出も考えてFMEAを実施し、品質管理基準を考えることが大切である。


弊社ではこのような考え方で、品質管理のご指導をさせていただいている。詳細はノウハウとなるのでここで述べないが、ゴムやプラスチックのトラブル対策として書籍にまとめる予定をしている。


さて、小林製薬の紅麹で一番の問題は、薬でありながら薬の成分以外の物質が含まれていてもそれを工程で検出できていなかった点にある。


ゴムやプラスチック製品の外観不良の検出ミスと同等のミスであり、発生した時に即座に対応できなければいけない。しかし、2カ月以上かかっている点がお粗末である。


社長は、因果関係の重要性を説明していたが、量産時に不要の成分が見つかったなら、因果関係を考える前に、まず、生産を止めてトラブルを解消しなければいけない。


量産時に未知の成分が見つかっても、それは何も影響ないから生産を続行、という考え方では、品質管理として誤っている。すなわち品質管理体制に問題があったと思われる。


今回は、ニュースで報じられている事実から工程が管理状態にあれば検出できたはずである。また、口に入れる製品なので、異物は厳禁であるはずだ。


製品不良の中には、工程の品質管理で検出できない事象もある。そのときは、市場でクレームとして発生した時にどこまで迅速に対応できるかどうかが問われる。


そのために量産前に試作が行われ、徹底的に故障解析を行う。その時ワイブル統計が用いられるが、ワイブル統計同様に重要なのは、FMEAの見直しである。


そして重大故障についてすべて検出可能かどうかは量産に移行する前に検討する。小林製薬は品質管理体制の見直しが求められるが、同様の問題を抱えている企業はご相談ください。

カテゴリー : 一般

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