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2016.08/22 オリエンタルラジオの写真集

オリラジの写真集がLGBT差別として話題になっている。写真家が謝罪のつもりで発表した文章がさらに火に油を注ぐような結果になった。
 
同性どおしの同棲を美しく描いたならば問題にならなかったのに、変態として表現したから騒動になっているのだ。このような場合に根本的な問題がどこにあるのかわかっていない人には、すなわち問題を正しく捉えられない人には、謝罪がさらに新しい問題を生み出すことになる。
 
出版元の角川は、〈誤解も生まれているようですので明確にしておきたいのですが、本書の製作において「同性どうし」“だから”「変態」という意識はみじんも有りません。「変態」ということばは、「青山さんの写真表現」に依るものです。〉と、写真家に責任を転嫁しており、謝罪になっていない。
 
さらにその写真家の青山氏は、<「究極の変態=同性同士の同棲という意味ではなく、端的に言えば、青山=変態的な視点という意味なので、よろしくお願いいたします」>と理由を述べて、これもまた謝罪になっていない内容を謝罪として載せている。
 
今の時代は、同性どおしの同棲を変態として扱うこと自体が問題になるのである。ましてや、自分はその視点で見てます、とはっきり明言するのは、傲慢でもあり人格が疑われる。
 
しかし不思議なのは、この写真集が3位の売り上げになっていることだ。社会としてはこのような本をベストセラーにしてはいけないのである。
 
1991年に「サンタフェ」が出た時に、ヘアーヌードとして一部問題になりかけたが、あの写真集はヘアーに修正をかけたならば恐らく写真集として失敗したと思われる。ヘアーの写っていることでなお一層自然な美しさを演出していたのだ。
 
これは、写真家とモデル(あるいはスタイリスト)との共同作業が成功した事例である。誰もがその美しさを認め、100万部以上売れたという。もしオリラジの写真集も美しさを表現していたならば、これほど問題にならなかったと思われる。
 
ネットに公開されている写真を見る限り、「同性同士の同棲は変態ですよ」という反社会的メッセージの写真集になっている。このようなものをヒット作にしてはいけない。

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