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2017.06/20 カラスの続き

昨日の早朝、雨上がりで水玉の乗った車を拭いていたところ、カラスによる空爆にあった。せっかく拭いたボンネットの上に落とされたのだが、彼は電線の上から申し訳なさそうにこちらを見ていたので腹も立たなかった。

 

おまけに「おい」と軽く声をかけたら、消え入るような声で「カー」と鳴いた。その声は、まるで謝っているかのようだった。仕方がないのでボンネットだけはシャンプーして拭き上げたのだが、屋根と輝きが異なる。

 

梅雨時なので昨日は手抜きをするつもりだったが、思い切って洗車をすることになった。ワインレッドの派手な色は汚れが目立つ。独身時代の車も同じ色で洗車ばかりしていたが、それが一因で6年後車を買い換えたときに白を選んだことを思い出した。

 

カラスのおかげで車は新車の輝きを取り戻した。ふと昨日のカラスの話は、技術者の事例ではなく、マネジメントの事例ではないかと思った。マネジメントとは、ドラッカーによれば「人を成して成果を出させる」ことである。

 

カラスをマネージャーに例え、クルミを仕事と捉えると、運転手が部下である。敏腕マネージャーならば、部下から仕事が見えていなくてもクルミの実を取り出すことができる。

 

すなわち部下のスキルに合わせて、クルミの置き場所を変えれば良いのだ。部下とうまくコミュニケーションができれば、クルミの位置を確認させることによりクルミ割の効率があがるだろう。

 

マネジメントにおいてよくある間違いは、部下に仕事が見えているという誤解である。仕事が順調に進んでいるように見えてもゴールを達成できない状況はこれが原因である。

 

転職したときに、商品として生産されている技術を3年間改良し続けているテーマAを見つけた。このテーマAは「改良」という仕事に見えたが、実は帯電防止技術開発過程で起きた二律背反の問題についてモグラたたきをやっていたのだ。都知事流に表現すれば、アウフヘーベンして帯電防止技術を完成させるのが本来の仕事である。

 

すぐに、同一組成を用いてコンセプトだけを変更した新しい帯電防止技術の開発をテーマアップし担当させた。1年後、保護コロイド型ラテックスの帯電防止剤を開発することができ、その結果、テーマAのゴールも実現された。すなわちテーマAを3年間続けていた担当者には、帯電防止技術の完成という本来の仕事が見えていない状態だったのだ。

 

(注)テーマAでは、イオン導電性ポリマーと架橋剤、ラテックスの3組成の配合量をバランスさせて問題解決する考え方で仕事が進められていたが、イオン導電性ポリマーを保護コロイドに用いてラテックスを合成し、そこへ架橋剤を添加する進め方に変更した。出来上がった薄膜の組成は同じでも、諸物性は大きく異なっていた。高分子ではよくあるケースだ。

カテゴリー : 一般

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