活動報告

新着記事

カテゴリー

キーワード検索

2016.03/03 企画を実現する(10)

企画書は先日までの方法で書くことが可能だが、本シリーズの最初に書いたように、企画の成功を左右するのは、人間関係の要因が最も大きい。この点を強調しているのが、弊社の企画立案方法指導の特徴である。真の企画マンとは、利害の相反する問題を上手に収拾し、コンセンサス造りに努める人である。また、それは企画調整のツボである。
 
例えば、人間関係を気にするあまり譲歩ばかりしていては、企画は実現しない。「xxについてはおっしゃるとおりです」「しかし、○○だけは譲れません」と問題点を限定し、自分の主張をはっきり伝えることも必要である。
 
時には、「この点は、きちんとスジを通しておきたいと思います。」とか、「目標、方針に照らして判断するなら、この案にたどりつきます」とか合理性や全社的立場の話し方で、自分の主張を通す方法も良いかもしれない。
 
ニッチもさっちもならないときには、「私とあなたの仲じゃないですか」とか、「たまには僕の顔を立ててよ」とか寝技に持ち込む政治的調整技術も有効だが、相手が女性の場合には、今の時代ではセクハラと勘違いされないように言葉を選ぶ必要がある。
 
まだ企画書を作り始める前の段階ならば、情報収集あるいは意見聴取などの機会を利用してちゃっかりと調整も進めるやり方が有効である。
 
例えば、「白紙の立場で率直、忌憚のないご意見を頂きたい」といって、相手の本音を早めに聞いておき、企画途中に相談と称してアイデアを求めながら、以前聞いた本音と異なるアイデアが出たところで、「そのアイデアは是非企画に盛り込みたい」と言って、調整するやり方もある。若干だまし討ちに近いが、企画に反対しそうなキーマンの協力を得るためには有効な方法である。
 
企画を実現するためには人間関係が重要である点を改めて強調しておきたい。そのために、企画内容のコンセプトが決まったなら、調整作業をすぐに始めるとよい。そのとき合理的調整以外に政治的調整もあることを知っておく必要がある。
   

カテゴリー : 一般

pagetop