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2017.03/28 照ノ富士

「2度目の賜杯がするりと逃げた。本割に続き優勝決定戦でも敗れた照ノ富士の目は、風呂場から上がると真っ赤に充血していた。」

 

これは、WEBに掲載されたスポーツニュースからの引用である。このニュースには、つぎのような説明もあった。

 

「角界でも有数の酒豪だが、3月に入ってからアルコールを断った。「飲むと負ける気がする」。昨年手術した左膝は完治したかに見えるが、実はまだ回復途上。古傷の右膝痛も抱えている。「目に見えるつらさと、見えないつらさがあるんだよ」と支度部屋では本音も漏れた。」

 

春場所の千秋楽の一番では、負けた照ノ富士も怪我をおして踏ん張ったのである。また彼にとって春場所はカド番場所でもあった。このことから先日はガチの勝負で生まれたドラマであったことがわかる。

 

スポーツ観戦で視聴者が感動するのは、シナリオの無いドラマで時にはそこに自分の人生も重ねるからだろう。

 

「目に見えるつらさと、見えないつらさがあるんだよ」負けた照ノ富士のこの本音は、言い訳として取る人もいるかもしれないが、昨日の名勝負と重ね合わせると何か含蓄のある言葉に思えてくる。

 

負けたとはいえ、力一杯頑張った力士の言葉故に敗者の単なる弱音ではなく、多くの力士の代弁、あるいは人生力一杯頑張っても報われない人の代弁にも聞こえた。来場所も頑張れ、照ノ富士。そして、今度は主役として、語り継がれる名勝負を生み出して欲しい。

カテゴリー : 一般

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