2017.06/18 車の機能
自動車は「走る」「止まる」「曲がる」を基本機能としてばらつきなく安全に走行できなければいけないはずだが、実際には車種によるばらつきが大変大きい。車種あるいは価格によりこれらの基本機能が異なるのは、商品としての差別化だ、とメーカーの技術者は言われるかもしれない。
高い車はより安全にできていますよ、と販売店の営業は言うが、この車は、上位車種より危険ですよ、というPRは絶対にしない。これは論理的におかしい。
しかし、誰も文句を言わない。実際に車を購入時に、この車はレクサスより安いから危険か、と尋ねたら、レクサスよりも安全です、という返事が返ってきた。トルクベクタリングがついているので高速のコーナリングが安全にできます、という。
この40年間に全体的に日本の車の品質は大変に良くなったと思う。しかし、車種間の機能のばらつきは大変大きくなった。すなわち、テストコースで180km/時のような高速で走っても恐怖感を感じさせない車まである。
プレリュードXXでは出せなかった140km/h以上安全に出せることがまず「不思議」である。それ以前に日本の高速道路は100km/hが上限のはずで、ここまでの性能が必要かという疑問が出てくる。14年間乗ったキューブは、この100km/hの速度で走ると少し恐怖感が出たが、制限速度内で運転していたので特に不満はなかった。
科学の進歩で高価な車の性能はどんどん上がるが、安い車の性能は残念ながらそこそこである。この技術開発のあり方は、安全安心が重要視される時代に間違っていないか?車の基本機能について、安い車でも価格の高い車と同等にあるいは、走る性能であれば価格の安い車で制限速度の上限で走っても恐怖感が出ない車のような技術開発が本来のあるべき姿で、正しい技術の進歩のような気がする。
最近某社の安い車に乗って驚いた。14年前のキューブよりもひどい車だった。まず、まっすぐに走らない。ハンドルから手を離すと勝手に曲がって行く。ところが「間違いだらけの車選び」にその指摘が無い。この本、表題は昔のままだが毒気が抜けてきている。キューブはこの本で昔酷評されていたが、それでもスピードこそ出せなかったが14年間無事故で一番の愛車だった。
カテゴリー : 一般
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