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2019.07/06 高分子のプロセシング技術(15)

セラミックスの粉砕技術を参考に粒子の混合と分散について説明したが、無機材料科学の進歩の過程で、強相関物質という以下の概念が生まれている。

 

 固体や液体は凝縮系(condensed matter)と呼ばれる原子の集合体と捉えられる。

 

この凝縮系の物性を測定した時に最も対照的な値を示すのは、金属(導体)と絶縁体である。

 

今、典型的な金属を考え、仮想的に原子間の距離を広げてゆくと、孤立した原子の集合体となる。

 

この時孤立した原子の集合体ゆえに電気は流れないはずで、さらにこの系の変化は原子間距離の関数として表現でき、その連続関数の途中で金属から絶縁体へ相転移を起こすはずである。

 

この仮想物質で変化している物性について理解を進めるには、金属側から考えるアプローチと絶縁体側から考えるアプローチがある。

 

両方のアプローチを統合し、すべての物質を統一的に記述することが物性物理の究極の目標という考え方が、無機材料の形式知にある。

 

カテゴリー : 高分子

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